人的要件｜東京都八王子市

人的要件

レンタカー事業の許可申請者や役員は、道路運送法に定められた欠格事由に該当しないことが求められます。欠格事由に該当する場合、申請が却下されるケースがあります。申請者が法人である場合、役員・整備管理者・責任者など、組織内での名称に関わらず、役員と同様以上の職権または法人組織内での支配力を有する者が欠格事由に該当する場合、許可を受けられません。申請者の欠格事由は以下の通りです。

（１）1年以上の懲役または禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から2年を経過していない者
（２）一般旅客自動車運送事業、特定旅客自動車運送事業、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業または自家用自動車の有償貸渡しの許可の取消しを受け、取消しの日から2年を経過していない者
（３）自家用自動車有償貸渡業を含む上記（２）の許可の取消しの処分に係る通知を受けたあと、相当の理由なく事業または貸渡しを廃止した者で、当該廃止の日から2年を経過していない者
（４）自家用自動車有償貸渡業の監査が行われた後、相当の理由なく事業または貸渡しを廃止した者で、当該廃止の日から2年を経過していない者
（５）営業に関し、申請者が成年者と同一の能力を有しない未成年者または成年被後見人である場合において、その法定代理人が前記（１）から（４）に該当する者
（６）申請日前2年間において、自動車運送事業経営類似行為により処分を受けている者

整備管理者の配置

整備管理者とは、事業用自動車の点検、整備、車庫の管理などを行う職種で、運転者に点検を実施させ、駐車場の監督をするなどの役割を担います。レンタカー事業者が一定台数以上の自動車を保有および使用する場合、使用する自動車の本拠ごとに整備管理者を選任する必要があります。レンタカー事業許可において整備管理者の配置が必要となる車両の使用台数は以下の通りです。

車両の種類	台数
バス（乗車定員が11人以上の車両）	1台以上
大型トラック等（車両総重量8トン以上）	5台以上
自家用乗用車を含むその他の車両	10台以上

整備管理者の要件

整備管理者は自動車の点検および整備に関する資格・実務経験等、一定の要件が求められます。

資格要件	条件
自動車整備士資格あり	一級、二級、三級自動車整備士のいずれかの資格があれば、整備管理者として選任できる
自動車整備士資格なし	整備の管理を行おうとする自動車と同種類の自動車の点検や整備、または整備の管理に関して2年以上の実務経験を有し、地方運輸局長が行う整備管理者選任前研修を修了していることが必要となる

なお、資格要件とみなされる具体的な実務経験は以下の通りです。業務に係る単なる書類の作成および申請手続きは実務経験には含まれません。

・整備工場、特定給油所等における整備要員として点検・整備業務を行った経験
・自動車運送事業者の整備実施担当者として点検・整備業務を行った経験
・整備管理者の業務経験
・整備管理者の補助者（代務者）として車両管理業務を行った経験

整備管理者の外部委託

整備管理者になれる者が自社内にいない場合や、新たな整備管理者の確保が困難な場合があります。「事業用自動車」を扱う運送事業では、整備管理者の外部委託はできませんが、レンタカー事業の場合は、整備管理者を外部に委託することが認められています。整備管理者を外部へ委託する場合、下記に掲げる事項に留意する必要があります。

委託先の資格

委託先は、自動車整備士の資格を持つ者や整備工場などの整備業者であること。委託先の整備管理者は、自社の整備管理者の場合と同じ資格要件を満たす必要がある。

委託契約書の締結

委託契約書を必ず交わし、委託内容、責任の所在、万一の時の対処などを明記すること。

整備管理規定の明文化

整備管理規定に委託内容を明文化し、委託先の事業者名、住所、電話番号、整備管理者の氏名、資格、連絡先などを記載する。

自社所属の整備責任者の必要性

整備管理者を外部に委託しても、自社所属の整備責任者の配置が必要。整備責任者は整備管理者と連携して車両の点検や整備の実施や記録の管理などを行う。

委託先との距離

委託先の事業者との距離があまりにも離れ過ぎていないこと。委託先は、できるだけ自社の営業所の近くにあることが望ましい。