ペットトラブル Q&A
Q.買ったばかりの猫がすぐに死んでしまいました。ペットショップが取り合ってくれないのですが・・・
A.それはびっくりしたでしょうね。お察しします。
原因が先天的な病気でそれを知らされないで買ったたときや、購入したときにすでに病気にかかってい
たという場合は、買主は民法570条に基づく「瑕疵担保責任」を追及できます。
契約書などが無ければ(通常のペットショップやブリーダーならば、だいたい契約書等があるはずですが)、売買契約を解除し、売買代金の返還を請求することができます。
また、病院に行ったのであれば、それによって被った損害額(治療費等)も請求することができますね。(民法415条「売主の債務不履行責任」)
契約書などがあれば、基本的には契約書等に従うことになります。一般的には、「返金する」や「同等の動物を保証する」でしょうか。
また、通常の契約書には免責事項(「~というケースでは、保証(返金)はできません」といった類の文言)がありますから、気をつけてください。
但し、契約書が絶対かというと、必ずしもそうとは限りません。「消費者契約法」という法律がによって、売主の責任を一方的に免除するような項目は無効となるでしょう。
Q.ペットショップで犬を買いました。血統書は後で渡される約束になっていましたが、2ヶ月以上たちますがまだもらえません。どうしたらいいでしょう?
A.血統書に関するトラブルも多いですね。
通常、血統書付きと表示して犬や猫を販売する場合、血統書の交付は売った側(ペットショップやブリーダー等)の売買契約上の義務となります。
純血種の犬種名を表示して売るときは、血統書を付けるのが一般的です。
ワンちゃんで言えば、登録団体に登録して、その団体が発行するのが血統書です。血統書の手続はオス側の「交配証明書」をもらってから、メスの血統書も用意して認定してくれる団体に申請することになります。
売却後2ヶ月ぐらいたってから申請する業者もありますから、ペットショップに、いつ申請したか確認するといいと思います。
どうしても血統書が出てこないときの解決方法としては、売買契約の解除がありますが、一緒に生活してしまうとワンちゃんに対する愛情がわいてきて、実際返却するのは難しいですね。
より具体的な方法としては、そのワンちゃんを購入した金額と雑種の相場の金額との差額を損害として請求する方法があります。
ちょっとシンドイようでしたら、法律家である行政書士に相談してみてくださいね。
Q.ペットの飼育可能なマンションを購入しましたが、最近になって管理規約が変更になり、ペット全面禁止になってしまいました。これでは猫を飼えません。
A.マンションを分かりやすく表現すると、「自分の部屋・みんなの家」ということになります。そこで絶対的なのは、マンションの憲法ともいえる「管理規約」があります。
でも「区分所有法」によると、管理規約の変更は区分所有者及び議決権の4分の3以上の多数によって議決できるようになっています。
ですから管理規約は、憲法のようなものだけど、数の論理で比較的簡単に変更されてしまう性質を持っているともいえます。
ペット飼育禁止の管理規約があるマンション等で、犬や猫などを隠れて飼っていることが発覚した場合、規約違反でペットを処分をするように管理組合や理事会等から通達を受ける事があります。
相手が管理組合・理事会などの「ご近所さま」なので、事情は複雑です。なんらかの決着がついた後も、お互いに感情的なしこりが残る可能性もあります。
また、実際、訴訟事件に発展することも多々あり、その場合は管理規約が優先されることがほとんどで、飼主は処分を余儀なくされることになります。
賃貸マンションなら、いざとなれば転居も可能ですが、分譲マンションでは、簡単に引っ越すというわけにもいきません。ましてや、愛するペットを手放すなどは、とても出来ることではありません。飼ってしまった以上、どうにかして一緒に暮らせる方法を考えなければならないでしょう。
とはいうものの、それまで飼っていた居住者にいきなりペット禁止にするというのも酷な面があります。
「ペットは一代に限り飼育を認める」といった規約を定める落としどころも残っています。ほかにもペットを飼っている方たちと団結して、管理組合や理事会と十分に話し合ってみることは、個人で折衝するよりは効果が高いと思います。
Q.夫は何年も前に亡くなっていて、今は犬と共に暮らしています。私も高齢なので、あと何年生きられるか分かりません。私の財産をワンちゃんに残したいと思っているのですが、どうしたらいいのでしょう?
A. 家族同然の犬も残念ながら法律上は「物」として扱われます。動産に対して、財産を直接残すことはできません。ではどうすればいいでしょう。
一つの方法としては、ペットの飼育・世話を委託する「遺言書」の作成です
あなたのワンちゃんを死ぬまで飼育することを条件に、信頼できる人や動物関連団体に「飼育手数料として財産を譲る」という遺言を残すことです。
「ペットに財産を譲る」という文言で遺言を書くと無効となりますので、くれぐれも注意してください。
もう一つの方法は、「死因贈与」といって、「私が死亡したら、私の財産をあげる」という「死亡贈与契約書」を作成することです。
この場合、契約ですからお互いの合意があって初めて成り立つものですが、相手の承諾を得られれば、遺言より確実なものになります。
但し、契約後、相手との人間関係が悪化すると、問題が起こることになります。普段から意思の疎通を閉ざさないことが大事になってきます。
Q.大型犬を飼いたいと思っています。でも散歩のときなど大型犬は、力が強いのでちょっと心配です。
もし大型犬が人を噛んでケガをさせたら、どんな罪になるのでしょうか。
A.一般的に大型犬は、殺傷能力が高く危険度が高いといえます。大型犬のパートナーになりたいなら、しっかりした訓練や十分な運動が必要ですね。
特に日本犬(土佐犬や秋田犬)は、表情があまり分からないところがあり、散歩の時すれ違うだけでも緊張しますよね。大型犬は、運動・訓練・食事の三つの内どれか一つでも不足していると、ストレスとなって人を襲うこともあり、事故を起こしやすいといわれています。初めて犬を飼うのであれば、他の犬種の方をお勧めします。
ワンちゃんが人に噛みついたり、ケガをさせた場合、刑事上の責任については、過失(不注意)により人を傷害した者は、「過失傷害罪」(刑法209条)で30万円以上の罰金または科料になります。でも過失傷害罪は、親告罪といって被害者等からの告訴がないと、起訴されないことになります。
あと、「業務上過失致死傷罪」(刑法211条)では、その人の社会的地位に基づき、反復継続する行為で他人の生命・身体に対して、必要な注意を怠って人を死傷させた者は、5年以下の懲役または禁錮もしくは50万円以下の罰金になります。
もっと重い「重過失致死傷罪」や各都道府県の「条例」によっても処罰されることになります。いずれにしても、大型犬を飼うのでしたら、このような刑事上の責任を問われる可能性があるということを、忘れないようにしてください。
Q.ペットの美容院でトリミング中、愛犬がケガをさせられてしまいました。
美容院に責任をとってもらえますか!?
A.あなたがトリミングを注文し、美容院がそれを引き受けた場合、法的には「請負契約」を結んだことになります。
請負人である美容院はトリミングすればいいというだけではなく、ペットに怪我等をさせないように注意して行うのは当然です。もしトリミングに際し、ペットに怪我等をさせてしまった美容院は、「瑕疵担保責任」を負うことになります。
この場合注文者であるあなたは、「損害賠償の請求」と「瑕疵修補の請求」のどちらか一方または両方の請求ができます。従って、獣医にかかった場合などの治療費の請求もできることになります。
それと、このような場合、トリミングの代金がどうなるかが問題になりますね。
第一にトリミングがアクシデントで途中で終わったときは、代金を支払わなくてもよいでしょう。
第二にトリミングが一応終わった場合は、代金の支払いが必要です。しかしこの場合も代金分を差し引いた損害賠償の額を受け取ることが現実的になると思います。
またトリミングの仕上がりがイメージと違うなどの場合は、瑕疵(キズ)といえるかどうかは微妙な問題です。個々のケースによって異なってくるでしょう。
