「相続遺留分に特例」
中小企業オーナーの経営者の死去に伴い、自社株が親族間に分散し、後継者が事業を引き継ぐ
のに支障をきたしている問題を解消するため、事業承継円滑化に関する特例法案を政府は、今国会
に提出する予定です。
例えば、父のオーナー経営者から1億円の自社株を生前贈与された長男が、自分の努力で会社の
業績を上げ、株価が5倍になった時に父が死亡した場合、長男は5億円の生前贈与を受けたと計算
され、長男の兄弟らは、その金額に基づく遺産の遺留分請求ができます。
後継者の貢献が評価されないため、経営改善への意欲を失わせることが問題視されていました。
特例法では、相続人の合意があれば、生前贈与された時点での株価で遺留分を算定することができ
るようになります。
また、政府が考える「事業承継契約スキーム」では、オーナーの生前に当事者間で自社株の相続に
関する合意がなされ、家裁が合意を許可した場合は、相続人1人1人が個別に遺留分放棄の許可を
受けるなど現行法の手続を踏まなくても、遺留分を放棄できる仕組みを定めるとしています。
こうした特例は中小企業の事業承継だけに限るもので、後継者への事業承継に関する大きな問題
の解決策の一つになることが期待されます。
