離婚問題についてのQ&A
Q.大家さんから借りている土地の上に建っている夫名義の家も財産分与できますか?
法的なルールがあるのなら、教えて下さい。
A.通常、借地上の建物には土地の利用権としての借地権(地上権または賃借権)がついています。
普通、借地権は賃借権ですので、地主の承諾がなければ譲渡、転貸できないことになります。
ですから離婚時の財産分与であっても、建物の所有者ばかりではなく、地主の承諾もなければ名義変更できません。もし地主の承諾もなく、夫名義の家を妻の名義に代えてしまうと、地主から退去を求められることにもなりかねません。
どうしても地主が承諾しないときは、「借地非訟事件手続」によって裁判所の許可を出してもらって名義の変更をすることになります。あらかじめ、地主に承諾を求めた方が得策ですね。
Q. 私の知らない間に、妻がサラ金で多額の借金をして雲隠れしてしまいました。
こんな妻と離婚できますか?
A.それは大変ですね。
行方不明の妻と離婚するには、3年以上に渡って「生死不明」であることが必要です。
取り立てから単に雲隠れしているのは、「行方不明」とはいえません。ですから行方不明を理由に離婚することはできないんです。
ところで、妻がつくった多額の借金を夫が代わりに返済しなければいけないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。たとえ夫婦であっても、配偶者の多額の借金を代わりに返済する義務はありません。
但し、「日常家事債務」といって、日常の家事に必要なものを買うためにした借金や、借金のときに「連帯保証人」になっていれば話は別で、支払の義務が生じますね。
Q.親権者にならなかった方の親は、子どもに会うことができないんでしょうか?
A.離婚の際に、様々な理由で子どもの親権者にも監護者にもなれなかったとしても、離れたわが子の成長した姿を見たいと思うのは当然のことです。
親権者になれなかったことで、将来ずっと自分の子どもに会えないというのでは、父母間で親権者の権利をめぐって争いが起きる原因にもなります。
でも法律は自分たちの都合で離婚し子どもと離れることになった親が、子どもと交流する権利を明確には定めていません。
但し、離婚によって両親と一緒に暮らす機会を失った子供の側には、離れて暮らしている親の方と会う権利があると考えられます。「面接交渉権(面会交流権)」というのは、親の権利というより、むしろ離れた親と会いたいと思う「子どもの権利」ということになります。
面接交渉権(面会交流権)は、できる限り離婚協議書等の書面に盛り込むと良いでしょう。
Q.夫(妻)の浮気相手にも慰謝料請求できますか?どうしても我慢ができません。
A.離婚する夫(妻)に対する慰謝料請求だけでは気が収まらない。
相手の女性(男性)にも慰謝料請求したい!というケースですね。
気持ちは分かりますが、どんな場合でも配偶者の浮気相手に慰謝料請求できるわけではありません。
では、どんなときに浮気相手が責任を問われ、慰謝料請求できるのでしょうか。
(浮気相手に慰謝料請求できない場合)
1.夫婦が事実上離婚している(別居していて離婚の合意ができている)場合
2.事実上の離婚に至らなくても、すでに結婚生活が破綻している場合
(浮気相手に慰謝料請求できる場合)
1.不貞行為によって夫婦の一方を害するような行為を行った場合
2.暴力や詐欺・脅迫など違法行為によって強制的に夫婦の一方に不貞行為をさせた場合
夫婦の結婚生活が事実上破綻している場合は慰謝料請求できませんが、不貞行為によって夫婦の一方を害する行為をした場合は、慰謝料請求できるということになりますね。
